Raspberry Pi (ラズベリーパイ,ラズパイ)でプロデルを使う方法を紹介します。最新のRaspberry Pi OSが動作するRaspberry Piシリーズであれば、プロデルを使えるかと思います。
Raspberry Piは、教育用として作られた格安の小型コンピュータで、IoTデバイスや趣味用としても様々な分野で用いられています。
動作確認モデル: Raspberry Pi Zero W
OS: Raspberry Pi OS (Raspbian Release 11)
SDカードにRaspberry Pi OSのイメージを書き込みます。これはRaspberry Piの使い方になるので割愛します。検索すると詳しい情報が出てきます。
monoのインストール
インストールできたらインターネットに接続して「LXTerminal」(ターミナル)を開き、次のように入力してmonoをインストールします。
sudo apt install mono-complete
インストールできたらmono -Vと入力して、正しくインストールできたか確認すると良いでしょう。
$ mono -V
Mono JIT compiler version 6.8.0.105 (Debian 6.8.0.105+dfsg-3.2 Mon Jul 12 07:04:24 UTC 2021)
Copyright (C) 2002-2014 Novell, Inc, Xamarin Inc and Contributors. www.mono-project.com
mono版プロデルの展開
monoがインストールできたら、mono版プロデルをダウンロードして展開します。
cd ~
wget -O produire-mono.tar.gz https://produ.irelang.jp/downloads/mono/latest.php?type=tar
tar zxvf produire-mono.tar.gz
cd produire-mono
mv plugins/Produire.WinControl.dll plugins/Produire.WinControl.dll.bak
展開できたら、次のようなコマンドを入力して、プロデルが動くかどうかを確認してみましょう。
echo 「こんにちは!プロデルへようこそ」を出力して改行する > hello.rdr
mono pconsole.exe hello.rdr
mono pconsole.exe /e 時刻を報告する
mono pconsole.exe samples/アルゴリズム/カレンダ.rdr
mono rdrc.exe /mono /console /noplugins hello.rdr
mono hello.exe
簡易Webサーバの起動
簡易Webサーバも次のコマンドで起動できます。
mono rdrwebserverc.exe /droot samples/公開フォルダ
既定値では、http://IPアドレス:8080/ でアクセスできます。Raspberry Piの画面からは、Webブラウザを起動して、localhost:8080 と入力するとアクセスできます。
プログラムを入力するには
Raspberry Pi OS with desktopの場合は、アクセサリの「Text Editor」(テキストエディタ)でプログラムを作ることができます。なお日本語入力のためにmozcやAnthyなどを入れる必要があります。
ターミナルで作成する場合は、Linux系のOSではviを使うのが主流ですが、Raspberry Pi OSには、nanoというエディタも用意されています。nanoもキーボード操作のエディタですがWindowsに慣れている方にはメモ帳の感覚で使えるので便利です。
また、RaspberryPiのSSHを有効にしてWinSCPなどでPCで作成したプログラムを転送する方法もあります。
既知の問題点
現時点で最新のRaspberry Pi OSのこの環境のmonoでは「Produire.WinControl.dll」の読み込み時にエラーが発生するため、GUIアプリが動作しませんでした。現状はProduire.WinControl.dllを削除することで改善します。今後解消方法などを調査するつもりです。
まとめ
今回動作確認したRaspberry Pi Zero Wは、2000円程度で入手できるのでお手軽な分、動作は重めですが、プロデルは十分動かせました。最新のRaspberry Pi 4は性能が高いらしいので実用的に使えるかと思われます。もしRaspberry Piシリーズをお持ちでしたらプロデルを入れて遊んでみてください。プロデルを使った活用方法を考えるのも面白いかと思います。